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概要:昨年、ソフトバンクとも組んで日本に進出したDiDI。不祥事の後遺症に今なお苦しんでいる。
2018年に黒字化するはずが、大きな不祥事に見舞われ軌道修正を余儀なくされているDiDi。
REUTERS/Jason Lee
中国の配車アプリで圧倒的なシェアを持ち、ソフトバンクと合弁会社を設立し日本にも進出した滴滴出行(DiDi Chuxing)が、業績悪化を理由に全従業員の15%に相当する約2000人の削減に乗り出した。
DiDiは、2018年にドライバーによる乗客殺害が連続し、安全体制への投資がかさんでいるだけでなく、ドライバーの離脱にも悩まされている。2月の春節(旧正月)休みには“配車難民”が大量発生し、立て直しが迫られている。
全従業員の15%を削減
DiDiの大規模リストラは、中国メディア「界面」の報道で明らかになった。同社の程維(Cheng Wei)CEOが2月15日、社内会議で「2019年は主事業に集中し、安全やルール整備への投資を続けていく。非コア事業は停止ないし譲渡する」と説明。事業再編に伴い、ポジションがなくなった従業員や、業績が基準に達しない従業員のリストラを言明したという。
DiDiの2018年末の従業員数は約1万3000人。人員整理の対象は約2000人で、サービス開始後間もない出前事業は、スタッフの半分が削減される。
一方でDiDiは、安全技術、ドライバー管理、グローバル展開への投資を強化し、これらの分野で2500人を新たに雇用するため、2019年末の従業員数は2018年末と同水準を維持する見込み。
管理の甘さで殺人事件が連続
DiDIの業績悪化の引き金は、2018年に中国全土を揺るがせた2件の殺人事件だ。
5月にドライバーが乗客の女性を乱暴して殺害する事件が発生。ただし、DiDiの配車サービスはもはや日常生活に欠くことのできない存在になっており、社会の批判も比較的短期間で収束した。
だが、8月にほとんど同じ構図の殺人事件が再発したことで、DiDiの安全軽視体質があらためてクローズアップされ、主要業務だった相乗りサービス「順風車」(Hitch)は無期限業務停止。中国当局もDiDiを含む配車サービスの規制を強め、DiDiは成長目標を凍結し、安全対策に追われることとなった。
DiDiは2012年にサービスを開始し、アプリで手軽に配車できる利便性や料金の透明性が受け、短期間で中国国民の必須サービスに成長。ライバル事業者を飲み込み、中国に進出したUberも蹴散らし、独占に近い地位を築いていった。
他社とのシェア争いで乱発していた乗客へのクーポンや運転手への補助金も次第に縮小し、2018年には黒字転換が見込まれていた。外部の敵を着実に潰していったDiDiだったが、黒字目前で、社内体制の甘さによって窮地を招いてしまった。
黒字見込みが1800億円の赤字に
中国で民族大移動が起きる春節、DiDiアプリの配車成功率は60%にとどまった。
REUTERS/Jason Lee
事件を機に、地方政府の多くが配車サービスの規制を強化、ドライバーや車両への要求が厳しくなったことを嫌気し、運転手の離脱も相次いだ。その結果、特に中国都市部では、アプリで車を呼べないケースが続発。DiDiによると、春節で配車需要が高まる1月28日から2月10日まで、配車成功率は60%前後にとどまった。
配車サービスで配車できない事態は、事業の根幹に関わる。DiDiはドライバーを引き留めるため、奨励金の投入を余儀なくされ、現地の報道によると、2018年はこの奨励金が113億元(約1900億円)に上った。同年のDiDiの赤字額は109億元(約1800億円)と推定されており、奨励金が経営を大きく圧迫していることがうかがえる。
DiDiは2018年末のボーナスも前年の半分に減らし、幹部はボーナスゼロとなった。今月のリストラ発表前から、ドライバーだけでなく幹部を含む従業員が流出し続けており、リストラの補償金の条件も国内の通例と比べ手厚いことから、転職口コミサイトなどでは、「むしろ切られた方がいい」などの投稿も飛び交っている。
南米でUberと再激突
アプリに緊急ボタンをつけるなど、安全強化に追われるDiDi。治安の安定しない国では、評価につながるとの声も。
Humphery/shutterstock
中国で苦境が続くDiDiは、配車サービスの成長が望める海外市場に再起の芽を見出そうとしている。特に南米市場を有望視しているようで、最近、リンクトイン(LinkedIn)を通じ、チリ、ペルー、コロンビアで人材の募集を始めた。
DiDiは2018年1月、ブラジルの配車サービス大手99を買収。4月にはメキシコのトルーカで配車事業を開始、海外での本格展開に乗り出した。
一方、中国や東南アジアで現地企業との競争に敗れて撤退したUberは、南米市場では順調に成長している。
DiDiは2018年の不祥事を受け、アプリに緊急連絡ボタンや車内録音機能を追加した。治安に不安がある地域では、これらの滴滴の取り組みが優位に働くとの指摘もある。しかし例えば、チリではUberだけでなく、スペインやギリシャの配車サービスも進出しており、これら企業との戦いは避けられない。また、配車サービスが発展途上の国では、関連法律が整備されておらず、政策リスクにさらされることとなる。
1年前とは経営環境が一変したDiDiの暗中模索。シェア自転車ofoの経営危機と並び、「中国シェアリングエコノミー」の潮目の変化をも象徴しているようだ。
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(文・浦上早苗)
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